arinoth's memo

arinothのメモ

Markdownを使い始めて2年が経ちました……

このブログもすっかり放置状態になっていたのですが、DTP-Transitさんで採り上げていただいたのを見て思い出しました。

Meteorはもうやってないですが、Markdownでの組版はもう何冊作ったか思い出せないぐらいずっとやっています。

社内向けには細かいマニュアルも作りました。

https://github.com/lwohtsu/NagashikomiManual/archive/master.zip

で、2年経つとMarkdownというか、MarkdownからInDesignに流し込むワークフローの限界もちょっと見えてきまして、久々にメモ書きしておこうかと思った次第です。

結局組まないとわからない

原稿をもらって最初の組みの目的は「どのぐらいのページ数になるか」「加筆が必要かどうか」の目安をつけることですが、結局InDesignで組んでみないとその目的が達成できません。その点、Markdownからの半自動組版を使えば、一発目の組みはすばやく作れるのですが……。

二段組みは自動で組めない

Markdown組版をはじめた当時は一段組みの本が多かったのですが、なぜか去年ぐらいから二段組みの本が増えました。二段組みといっても単純にすべて二段ではなく、たいていは一段組みの見出しの下に二段組みで本文が入るような、少し凝ったレイアウトのものですね。二段組みというより複合段組みといったほうが正確かもしれません。

自動組版では1フレームにすべてを流し込むのが前提(実際にはリンクとかしますが)なのですが、InDesignではフレーム単位で段組みを変更する仕様なので、自動では組めなくなってしまいます。自動流し込みでとりあえず文章と画像を入れておいて、その後手作業でカット&ペーストしながらレイアウトしていくしかありません。そうなると自動流し込みのメリットはかなり薄れてしまい、その前提でスケジュールを組むと地獄を見ることになります。

いったん組んでしまったら従来のワークフロー通り

いったんInDesignで組んだ後は、原稿とDTPデータは切り離されてしまいます。二段組みだと組みにも手間がかかるので、原稿が大幅に変わっても手早く組み直すことができません。つまり、赤字を手書きで転記したりマージしたりして、オペレータさんに回して直してもらうという従来のワークフローになってしまいます。これでは効率は取り立ててイイというほどでもありません。

結局InDesignがネックなのかな……

いろいろ考え合わせると、InDesignが自動化のネックになっているのかと。凝ったレイアウトであっても、Markdownから組みデータに直接持って行けるという境地に達しない限り、真の幸せはこないのではないかと。

逆にそれが可能になれば、原稿を直すだけで文字修正ができてしまうことになりますね。いずれはそこへたどり着きたいものです。